2月21日に再び障がい者との関わりを考える会(交流会)に参加してきました。前回同様今回もわたしがパネラー(課題提出者)を努めました。資料も同じものを準備していただき、同じ話題で、今回はグループごとのデスカッションが主体です。
わたしが話した内容は別ページでご紹介します。当事者就労について
わたしの意見をより理解していただくため、当事者仲間の了解をいただいて、資料として、まとめてみました。実はこういう事例は私たちの間では、けして珍しいことではないのです。
かいつまんで解説すると、重複した障害を持つKさんは、障がい者枠で就労移行支援に就労しました。組織がきっちりしたところだったようで、特性が職場の雰囲気や方向性に合わなくなってきました。職員仲間の方々の対応が、本人のニーズとあっていないのです。何度も話し合いを持つも、なかなかこちらの言いたいことが、職場に伝わらないもどかしさを、ずっと感じていたKさんは、通訳をつけてもらったのですが、その通訳者も会社側の立場にたって、一緒にKさんを追い込む形になりました。
コミュニケーションがうまくできない、発達障がい者の特性が、悪く出てしまった事例です。
- 早期の療育が重要。
- 子供のうちから障がい者とのふれあいを通して、みんな違っていいんだといった観念を、子供たちに学ばせるべき。
- 国は障がい者雇用を、強く推し進めるが、実際企業側の受け入れ態勢はどうなのか?もっと学ぶべきでないか
- Kさんが重複した障害を持ちながら、障がい者枠で就労移行支援施設就労できたのは、ものすごい努力のたまものという意見がある一方、厳しい環境でもうつにならない人もいます。昼休みでもよりそって声かけしてくれる人がいたら、うつにならなかったのではないか。職場とは別に居場所も必要との意見もありました。
- 障がい児を子に持つ親は、毎日がマニュアルです。企業にもっと学んでほしい。
- 講演となると大半は、専門家や大学の偉い先生だったりします。しかし当事者の言葉にこそ耳を傾けるべき。当事者は(できる人が)どんどん情報発信していくべき
といった意見がでました。
いずれも理にかなった意見です。特に「障がい児を子に持つ親は、毎日がマニュアルです。企業にもっと学んでほしい。」は、ほんとにそう思います。多くの企業に届けたい言葉です。
今回は15~6人というこじんまりした集まりでしたが、だからこそじっくりと落ち着いて話しあう場となったように感じました。集まった人たちの顔ぶれは、A型就労所職員、企業家、当事者の親、支援団体責任者といった、高い意識を持った人たでした。ぜひこの働きが無関心層の間にも、拡大していって欲しいと願います。
次回は身体障害当事者による発表が、予定されているそうです。当事者の声に耳を傾けてもらえる機会が、なかなかないのでこうした取り組みを、始めてくれた長野Tribeさんには、ほんとに感謝しています。
こうした取り組みがさらに、横に拡大していってほしいと願います。