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2020年8月30日、長野県の発達障がい児者連携協議会啓発部会の主催で医療教育福祉の合同研修会がオンラインシンポジウムで開催されました。

そのためにオープニングと休憩時間用に5分のショートムービー(寄せ動画)を作成しました。
ビデオメッセージとして、あるあるラボの皆さんにも多く参加いただきました。
ぜひ御覧ください。


研修会は以下のリンクから。アンケートに答えていただくことで、2020年9月22日まで見逃し配信をご覧になれます。

https://sites.google.com/view/hattatsurenkei2020/




(FBで好評だった投稿をこちらにも転載します。ご参考にしてください。)

強度行動障害とは、激しい自傷行為、何でも口に入れるなどの異食、危険につながる衝動的な飛び出し、他人への暴力や物を壊すなどの他害行為、繰り返されるパニックや頑固なこだわりなどの行動が、著しく高い頻度で起こるため、特別に配慮された支援が必要になっている状態のことを言う。知的障害をともなう自閉スペクトラム症の思春期から青年期に多くみられる。

 もちろん、まったく何の理由もなくいきなり強度行動障害の状態になるわけではない。その多くは、本人の特性を無視した苦痛と不安と混乱の中におかれた状況から逃れようとする行動であったり、長年にわたり人権侵害がなされつづけた哀しみの表出であったり、自分や他人を使ったいびつな遊び方であったり、適切な振る舞いを学びそこねた誤学習の結果であったりする。

 まず、知的障害があると言語や数字などをもちいた論理的、抽象的な思考をしたり、自分の考えや体験を言葉などで表現するのが難しい。

 さらに自閉スペクトラム症があると視覚や聴覚など外部からの情報をそのまま取り込みすぎてしまう一方で、疲れや痛みなどの身体内部からの情報を抽出するのが難しく、身体の反応を読み取ることで気づく感情も快不快のレベルから未分化のままであったりする。身体内外のさまざまな感覚刺激が処理しきれずに飽和しメルトダウンと呼ばれるパニックになることもある。 彼らは世界の感じ方、興味のあるところ、見ているところが多数派と違うため、周囲の状況、特に見えない時間の流れや、区切り、背景にある理由、他者の感情や体験などを想像する際にどうしてもズレが大きくなってしまう。

 そして知的障害と自閉症ががあわさると、知識をもとに周囲の状況を理解したり、自分の感情をとらえ、言語などで表出したり、適切な行動をとることがむつかしくなる。メタ認知を持ちにくいという状況である。しかしそういったわかりにくい状況をわかるように丁寧に伝え説明してくれる人はなかなかいない。また表出の支援もなかなかなされない。そんな状態で放置されているのに、多数派の理屈に従えないと、行動面だけをとらえられ一方的に叱責されたり、いじめや虐待をうけるなどの人権侵害を受けやすい。その構造が理解できない本人はただ理不尽なことをされているという体験となり、結果として周囲に対しても被害的な認知や劣等感をいだくことになる。

 さらにやっかいなことに自閉症は忘れることが苦手である。特に理不尽な思いをした嫌な記憶は細部に至るまで不快な感情とともに記憶に刻み込まれ風化せずに残る。そして過去の体験が今おきている現実のように生々しく思い出されて追体験されるタイムスリップやフラッシュバックとよばれる現象をしばしばおこす。

 パニックや不調の原因をたどると、今のの環境の苦しさや、身体の不調などの場合がもちろん多いだろう。しかしそれに加えて、学校でいじめなどの理不尽な体験をしたなどの場合は学校の近くを通るなどのトリガー(きっかけ)で不安定になっていたり、運動会で嫌な思いをした場合、運動会のシーズンのたびに不安定になっていたりすることもあったりする。これらはトラウマ反応の一種で、アニバーサリーリアクション、ローケーショナルリアクションとでも言うべきものである。
 こういうタイプの脳をもつ人に対しては、彼らの世界を尊重し、彼らのわかる方法で対話をくりかえし、幼少期からなるべく強引なことをしない一方で、この社会で生きていくために最低限必要なことをしぼって丁寧に伝えていくことが必要となる。少数派の彼らを多数派に近づけようと、拒否権を含めた選択肢が与えられないまま、強引に集団への適応に重きをおいたトレーニングなどに周囲がこだわると、幼少期から獲得すべき人や世界に対する基本的信頼感、自己肯定感を獲得しそこねてしまう。
 
 成人期までに、たとえ役に立たないようにみえることでも一人でも時間をつぶせ楽しめる活動をもっている方はよいのである。しかし幼少時より好きなこと、こだわりたいことを全て取り上げられ奪われていることも多い。

 本人の時間や空間、所有物などは尊重されず、主体的な選択に基づいて行動しその結果を自分で引き受ける試行錯誤がゆるされず、気持ちや体験、要求の表出もできない状態にしたまま親や教師など周囲の人は良かれと思っていつまでもマンツーマンで熱心にお世話をしがちである。えてしてそういう親や教師ほど熱心でいいという評価をえたりもする。こうして主体をうばわれたまま、人が関わらないと過ごせない状態をつくってしまう。

 また親や学校などで本人の精一杯の表出である行動を、問題として暴力や力で押さえつけられてきた方は、周囲の大人たちにその力がなくなると今度は逆に関わる人を力で支配しようとする。これまで関わってきた人たちからうけた理不尽な扱いが、フラッシュバックして目の前の支援者に向くこともある。こうして他害行為が激しくなった行動障害の方は、ますます居られる場所、関われる人がなくなり選択肢が狭まってしまう。大きな入所施設はもう新たには作られなくなった今の時代では、家族だけでかかえざるをえない状態になり行き詰まってしまう。

 また、障害があると青年期になっても、いつまでも子ども扱いされるなど、実年齢や性が尊重されていいことも多い。障害があると親と一緒にいるのが苦しい年頃になっても、親から離れる力が弱い。子どもの親離れを支援してくれる人もなかなかおらず、親は親で子どもの自立を願いつつも子どもの力を信じる事ができず、物理的、心理的にもなかなか離れられずいつまでも干渉しがちである。思春期〜青年期には親とは生物学的にも反発するものであり、こういう過干渉のストレスから行動障害をきたしている場合も多いと思われる。

 強度行動障害状態の方に対しては、おなじ人間としてリスペクトして、そのような行動しかできなくなってしまった彼らの苦しみと哀しみを想像し、いいところ、面白いところを見つけて付き合いつづけることができる人たちが、強力なチームを組むこと。

 そして感覚の過敏や過鈍に対応した自助具や環境調整、身体アプローチをおこなうこと。時間と空間の構造化、カレンダーやスケジュール、筆談や絵カードによるコミュニケーションなど本人にあった情報環境をととのえること(巻カレ、コミュメモ(おめめどう®)、VOCA、PECSなど)。本人と対話を繰り返すことで信頼を得ること。余計なお世話をせず、本人が自ら選んだ行動をして、その結果も自分で引き受けられるように粘り強くかかわり、支援者も彼らとともに成長していくことが必要であろう。

 彼らのユニークな視点や表現はこの世界に絶対に必要なものである。仲間はずれにせず、見えないところに追いやるのではなく、同時代を生きる仲間として彼らから学びともに歩んでいきたい。

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強度行動障害の予防、改善に興味のある方は→「脱!強度行動障害グループ」にご参加ください。
https://www.facebook.com/groups/470864929960904/

株式会社おめめどう®についてはこちら。
https://www.facebook.com/%E6%A0%AA%E5%BC%8F%E4%BC%9A%E7%A4%BE-%E3%81%8A%E3%82%81%E3%82%81%E3%81%A9%E3%81%86-219454071408043/

コロナの影響で中止のようです。残念

長野ダルクをでて松本で生活をはじめた、あきひろお兄さんと長野ダルクの竹内さんの講演会とミニコンサート。松川村で毎年コンサートをされていますよね。

今回は3月14日(土) 14時30分〜16時 豊科公民館大ホールで開催です。

おかいつ(おかあさんといっしょ)マニアの方も、お子さん連れでも楽しめることは間違いなしです。


「ダメ、絶対はではダメ!」と松本俊彦先生はいっていましたが・・。

これまた新コロの影響で延期のようです。
詳細→よつ葉の会

申し込み↓↓
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfTSB8CQIyP4U3XxBCyRZq6dsF72-4rjWAK_XqvOh0rHftplw/viewform

塩尻総合文化センター(すまいるプラザ)の和室で開催。

ひだまりの和室でこじんまりはいいね。

参加者は大人6人、子供3人。
いつも通りの、子供がワイワイと遊んでいる中を大人が話す形で進みました。
人数が少ないので、一人の参加者の話にゆっくり耳を傾ける事もでき、中身の濃い内容になりました。

今回の相談は、お子さんが不登校気味になってしまったというもの。
目立ったエピソードは不登校ではありますが、紐解いていく内にお子さんの居場所の無さが徐々に浮き彫りになっていきます。

発達特性があるという事は、コミュニケーションにズレが生じやすいということ。

学校は居心地が悪くても行かねばならない。
他の人から見たら、自分はどう思われているのだろう。

そんな子供の焦りが感じられるような話でした。

何かをしなければならないというのは、とても息苦しい。気楽に息が出来る場所の確保は、生き方を楽にする一歩だなあと思いました。

次は今月22日。同じく塩尻市文化センターで大人のあるあるラボ開催です。どうぞ宜しくお願い致します。

安曇野鉄友会、お試し開催でしたが、 6人参加。

撮り鉄、歩く時刻表、国鉄型の車両鉄、カププラ好きなどが集まりました。

新旧あずさの話、スマホの中のとった車両などの写真の見せあい、天空の鉄道博、ダイア改正の話などだけでも盛り上がりますね。

リゾートビューふるさとに乗ってきて遅れて参加した学生(今度高等部)もが1人。
長期休みの際には一人で鉄道を乗り継いでの日帰り旅行を趣味にしていますが、高校生になると親の許可で泊まりの旅行をすることを楽しみにしているそうです。
鉄道好きは共通でも好きなことも、ちょっとずつずれてて、話もそれぞれで、みんな好きなことやってんだけど場が共有されている不思議な雰囲気でした。

その後、大王わさび園のがった工房のイベントに移動して信州を走る車両などの改造プラレールと鉄道モケイと戯れる。
こっちの沼も深そう。


コロナの影響で中止のようです。残念ですね。

ゲームやネット依存について関心が高まっています。

昨今のメディア教育といえば、ネットやゲームの恐ろしさを強調する啓発が目立ちます。条例で縛ろうという動きもあります。

しかし頭ごなしに禁止しようとしても、実際にはほとんどの子どもがインターネットやゲームと繋がっているのが現状です。

そもそも子どもに適切な関わり方を伝えるためには、大人自身がゲームやインターネットについて知っていることが大切ですが、大人はどれだけ分かっているのでしょうか。

SNSのメリットやデメリット、子どもがこれらをどう理解し活用すればいいのか、ネットいじめやゲーム障害等について、この分野に詳しい児童精神科医の関正樹先生にご講演いただきます。

申し込み方法の詳細はチラシをご確認ください。
皆様のお越しをお待ちしています

開催日  令和2年3月15日(日) 午前10時~12時
場所   佐久医療センター1階ホール
講師   岐阜県大湫病院 関正樹先生(児童精神科医)

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