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障害者の就労先見学

養護学校を卒業した子供達はどんなところで働いているのでしょうか?
今日は安曇野市にある二つの会社を見学してきました。

先ず最初に向かったのは株式会社 アストコが運営している今年三月に始まったばかりの「エコミットあづみ野」さん。

ここは就労継続支援B型事業所(一般企業で働くのが難しい方)です。
10代後半~60歳後半までの身体・精神・知的・発達障害の人が働いてます。
勤務時間は9:30~15:30までの4.5H。無理なく働くが売りのこの就労先では週2~3日や午前中のみという働き方が選べます。
毎日通所し作業に取り組んだ場合工賃は月最大約3万円になるそうです。
作業内容はパソコンの解体・金属のピッキング。施設外就労としてもったいないボックスの清掃・野菜加工・デイサービス敷地の清掃を行っています。
仕事内容については適正を考慮してローテンションを組んでいます。

アストコさんはエコミットあづみ野以外に就労移行支援事業 ブライト、働き方改革支援事業 サテライトワークも運営しています。

サテライトワークは法律で求められている「雇用、就労時における合理的配慮」をどのように達成するべきか、障害者雇用企業の困りごとの解決、障害者に
とって働きやすい職場創りをサポートしています。

ブライトでは障害者一人一人が、自分自身を理解し、自分に最適なカリキュラムを通じて、適切な就労に繋げる橋渡しをしています。

ブライトまつもとには研修工場があります。リサイクル(パソコンの解体)の仕事を教材として取り入れ、働くために必要な事を学ぶことができます。
基礎訓練では集中力・器用さ・作業効率・自信をつけます。
応用訓練では実際の仕事で求められる、指示の理解、判断能力や粘り強さを育成します。
業務上でも最も求められる報告・連絡・相談(ホウレンソウ)・ルールを守り働く力・安全に生きていくための力を身に着けます。

ブライトまつもと サテライトでは専門講師を招いての本格的な講座と、スタッフによる就職に役立つオリジナルカリキュラムを実施しています。
自分の興味のある講座から始めて、徐々に興味の幅を広げていくことができます。
ここではパソコン訓練(Word・Excelなどの基礎から応用まで)、キャリアコンサルタントを招いてのコミュニケーション訓練、松本大学准教授を講師にむかえてのビジネスマナー、ワークサンプルを活用しての作業訓練を受けることができます。

会社の使命として掲げているのは「明日輝くところを作る」。その通り活気ある就労先です。

二つ目は株式会社 ちくま精機さんです。
障害者雇用をしている創立50年、従業員148名の中小企業です。
部品を作る部署と製品を作る部署に分かれています。
本日は自社ブランドの生ごみ処理機のラインを見せて頂きました。

会社理念は「ANSINKAN」を提供する綺麗な会社。
ここで言う安心感は福利厚生・製品・納期・仕事環境です。
そして綺麗な会社(製品・経営・気持ち・社屋)に力を入れています。

就業時間は一日8時間。週5日の出勤です。
ブラザーアシスト制度(新入社員に先輩社員が一対一に着く)を導入して、一カ月ごとに問題点の洗い出し、対策会議をします。
コミュニケーションに不安がある人には教育計画を立て、皆が情報の共有をします。
そして一年後には独り立ちしていきます。
挨拶はもちろん、報告・連絡・相談(ホウレンソウ)、五分前行動、休日はしっかり休み、休み明けに備える。
そして一番は本人の頑張りが成長となります。

今まで就労先とはイメージが違い、支援する方も働いている障害者も明るく楽しい感じがしました。
障害者の仕事は兎角3k(キツイ・汚い・暗い)のイメージが強いですが、明るく清潔感溢れる社内は新3k(きつさ、気配り、綺麗)これからの就労先のあるべき姿だと思います。

養護学校高等部3年になるとアセスメント実習が始まります。
沢山ある就労先の中から子供の特性にあった就労先を見つけ出さないといけません。
ここで大事になるのは母親のぶれないモチベーション、選んだ理由をきちんと計画相談の人に伝え一緒に考えることになります。本当ならいくつもの就労先でアセスメント実習ができれば良いのですが、現段階ではそれは受け入れする就労先側の問題、本人への負担を考えると無理な状況です。
将来的にはアセスメント実習した中から視覚支援カードを使いどの仕事がやりたい?と本人が自ら選び決められるようになると良いですね。

今回訪問した二つに共通していえることは皆が楽しく働いていることです。
今後障害者も日々輝ける企業が増えていくことに期待します。

 

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