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映画「みんなの学校」、特に大人、みんなが必見のドキュメンタリー映画です!

この映画はDVDでの販売、安価なレンタルなどもなく、こういう自主上映会でしかみることができません。
オッキーさん、安曇野で2度めの上映会を企画していただきありがとうございました。(案内はこちら
おかげさまでやっとみることができました。

全ての子どもは地域の宝です。
全ての子どもの学ぶ権利を保障すること。これは憲法で定められている当たり前のことのはずです。
とはいえなかなかできてはいないその当たり前を普通の公立小学校で実現しているのが大阪の大空小学校です。

発達障害、家庭環境、みんな違うことを出発点に、生徒同士も、先生も生徒も親も地域のサポーターも対話を丁寧におこない誰も孤立させまいとします。先生どおしも学級王国に閉じ困らず、困りごとはすぐに相談して孤立していない。先生も生徒も地域の人も認め合い助け合い、みんなにそれぞれ役割がある。
学校が全ての人たちが学び合う場所になっています。

他の学校にいられなかったような一見してわかるような、自閉や多動などの発達障害の子や、貧困家庭の子どもたちも、対話と合理的配慮のもと一緒の場で学んでいました。
その子は変わっていなくても、周囲のみんなの見方がかわることで落ち着いてきて、学校にいられるようになります。
不登校やいじめゼロは目的ではなく、結果なのです。

対話に基づく配慮のないインクルーシブもどきは、簡単にネグレクトや虐待になりますが、誰一人置いてけぼりにしない真のインクルーシブってこういうことかなあと思いました。

特に木村泰子校長先生の生徒や若い先生への関わり方、特に聴き方(まず、いいところを伝える、選択肢を示す)、短い言葉で理由と望ましい行為を端的な伝える伝え方は実に参考になります。
さり気なく子どもたちどおしをつなぐのもすごい。
生徒や教師、保護者にも本当に信頼されているのだなあというのが伝わってきます。

ここ数年、大人の世界でも以前にもまして差別と排除が大手をふるういやな空気を感じるようになりました。
だれひとり置いてけぼりにしないと決めることで、どの地域もどの学校も大空小学校みたいにになれるはず。
そしてそこから地域社会はかわれるはず。

まず自分が出来ることからはじめようと思わせる映画でした。

 

 


「いただきます」は食育に取り組む福岡の高取保育園の物語。
日本人の体にあった伝統的な和食、有機野菜、玄米や納豆、味噌汁の発酵食品が中心でたくさんの生命を体にとりこみます。子どもたちはみんなエネルギーにあふれ、気持ちのいい食べっぷりです。

園児たちは毎年味噌をつくり、作り方を後輩に伝えていきます。
子どもたちも出来ることはする、それはイベントではなく仕事です。
同時上映の短編のGIFTは、ドラマ化もされた、はなちゃんのみそ汁と、その後話です。
がんで無くなったお母さんははなちゃんに味噌汁の作り方を教えました。
そのはなちゃんは高取保育園で育ちました。
こちらもおすすめです。

 

明日、9月30日にも「みんなの学校」と「いただきます&GIFT」の上映があります。
残念ながら午前中に予定されていた木村先生の講演は台風のため講師が来られなくなり、いただきますの上映になりますが松本マラソンも中止のようです。
雨で行くところのない方、是非お出かけください〜。

子どもたちの未来につながる日。あなたの中の何かが変わりますよ。

(といぴ)

木村先生の著作もいろいろあります。

今日は佐久の臼田あいとぴあで開催された信大付属病院 子どものこころ診療部医師の樋端先生の講演

「発達障害者のいない組織は滅びる」

~オモロイ感じの子をエエ感じの大人にする方法~を聞きに行ってきました。

会場は120名もの方々で満員御礼状態。さすがは樋端先生。人気あります。

先生の講演は切り口が斬新です。発達障害にネガティブなイメージある人いますか?数名の方が手をあげる。ネガティブになる理由として大人になった時の対処法がわからない、周りに協調できなくて苦しい思いをするなど。世の中の多数で求められてきているのは、場の雰囲気を読む、指示に従える。周りがそういう流れだからそうするのが当たり前。大人になるってそういうこと。流行語にもなったいわゆる忖度というものです。発達障害の人に忖度は通用しません。

定型発達の人の焦点と発達障害の人の焦点はそもそも別物なのです。ASD者は組織や社会集団の辺縁に存在し、自然の中で自分たちがどう生きていくかに思いを巡らしたり、職人として技を深めたり、アートで表現したり、異文化を繋いだりして人類の繁栄に貢献してきました。またADHD者は今この瞬間を生き、飽きっぽく、ひらめきすぎる。彼らは退屈な環境ではミスを連発するが、獲物を求めて冒険に出たり、開拓したり、想像したり、あるいは危機的な状況の時に力を発揮し、集団を救ってきました。彼らが居なかったら現在のようなSNSの普及には至らなかったでしょう。発達障害者はなぜ生きづらいのか?どう育てれば良いのか?どう生きれば良いのか?合わない環境、生き方は二次障害を引き起こす要因になる。適切な関りがなされないと、ひきこもりや、行動障害を引き起こす。発達障害の子どもの関り方のポイント。

・好きと得意を大切に

・苦手克服に拘らない

・伝わる方法でコミュニケーション

・多数派の流儀を押し付けない

・最低限の発達保証は意識

・スモールステップ

・親は思春期以降は子離れを

・支援付きの試行錯誤を。

早くから周囲が気づいて応援団になることの必要性(丁寧な子育て・親支援)十分な知識と余裕をもち、コミュニケーション方法を工夫して本人の気持ちに近づく。親・教師・支援者との相性(これは避けて通れない課題の一つでしょう)。

ASD者は拘りをマネジメントする、ADHD者は特性を知り工夫できるようにする。共通して言えることは「努力や根性では無く創意と工夫」。維持したい暮らしがあるとルールを守る、ルールを守ることで守られることを学ぶ。視覚的、具体的、肯定的に説明して先ずは同じスタートラインに立てるようにする。障害者差別解消法の合理的配慮でそれぞれにあった学びのスタイルを導入する。社会の中で生きるには自分でやれること、やれない事の見極め、ルールを守りやれないことは他者に相談して援助を求めることができる、天才だから仕方ないと仕方ないと周囲に諦めてもらうのか、対話で合理的配慮を得ていくのか、相補的なパートナーを見つけるのか、福祉的支援を得るのか。様々なスキルが求められるところです。

思春期以降は子離れするという子育て。親が先回りしない。進路は自分で選んで進む方向を決める(問題点は受け皿になる学校が少ないということ。本人に選ぶ余地が無いというのが現状)。課題の多い思春期を伴走し接続を丁寧に。サードプレイス・アフタースクールの充実を(地域での就労体験・余暇活動支援・性の包括的健康支援など)思春期で大事なのは親は徐々に手をひいて、自分で試行錯誤して選択する力、本人がやりたい事を出発点にする、一定のラインは親がひくが後は自分で。好きなことをやって生きる人が増えると世の中の流れが変わっていくのではないか?

樋端先生の通知表も織り交ぜながらユーモラスな二時間の講演。参加された方々はポジティブな気持ちで帰っていったことでしょう。

次回はたこ焼きを食べながらの講演を予定されているようです。こちらも楽しみですね。

9月15日(土)13;30~

会場:塩尻市市民交流センター(えんぱーく)

塩尻での当事者会は今年4月のトークライブイベントをのぞけば今回で2回目になるんですが、まあ40名は越えるでしょうと予想はしていたんですけどね~。結果的に45名(スタッフ込み)となりました。

あいも変わらず塩尻・松本地区はほんとにようみなさん集まってくださる~感謝感謝^^

で、最初に某役所で働いている当事者さんによるパネルトーク?事例発表会?といった方が良いのかな?パワーポイントで、自分自身の特性についてお話ししてくださいました。

キュートで魅力的な女性です。”変なくせ”があってよく怒られるとの事でしたが、こんな職員さんいたら、さぞ職場は笑顔であふれて楽しいんだろうな~。

頭からゆげがぽっぽっと出ていた”怒れる市民”も、一瞬で笑顔になりそうで・・・・。

”だいじょうぶです!あなたはそのキャラでいきましょう♪”と一言声かけしようと思ったのですが、彼女にアドレス交換を求める人たちで周囲が賑わっていたので、声かけられずw

質問コーナーの時間は、質問というよりも話題にして欲しいお悩みの提案が主になりました。やっぱみなさん同じようなところで悩んでいたのです。

当事者会のいいところは、”自分だけじゃなかった”と気付かせてくれるところですかね。

はっきりいってあまり広い部屋ではなかったせいもあるのですが、後半のグループ分けでのお話し合いは、お隣グループからの声が混雑していて、グループ内での他の人の話が聞き取りにくかったとの感想が出ていました。

 

毎回課題として残るのですが、ちと考えていかなければいけないポイントですね。

今回も場所とりをしたのですが、消防法のしばりもあって入場できる人数に一定の制限がある事を初めて知りました。確かに万が一火事や大地震が起きたら、かなり会場がパニックになるのは明らかでして。

そこまで組織立ててやった方がいいのかも・・・と、ふと思いつつイージーというか先の事まで考えない良い意味でののんきさも、なかなか居心地が良いものです。

ともかくも塩尻市市民交流センターは設備がきちっと整っているのと、建物がまだ新しくてきれいな事もあって、会場としての評判はすこぶるいいです。

こういう事でもないとなかなか顔を合わせる機会も少ないので、お互いの近況報告をしあえる楽しさも、リアルな当事者会にはあるのですよ。どんなに世の中が便利になっても、これはやっぱうれしいと思うのです。

限られた時間の中で問題解決に結びつけていく難しさはありますが、ちょっとでも何かつかんで帰ってくれたらうれしい。ぜひ感想や意見、要望をコメントやメッセージでくださったら感謝します。

(上村)

 

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子どもの発達について~定型発達と発達障害~

支援者向けですが、どなたでも参加可能です。

 

[発達障害の理解と対応]

平成30年11月17日(土)10:00~15:00

長野県で長らく発達障害にかかわられ、厚生労働省の発達障害專門官として政策にかかわられた後、今年から国立のぞみの園研究所長に赴任された日詰正文先生(言語聴覚士)の研修です。

長野県看護協会会館(信大病院前)

長野県看護協平成30年度教育計画 / 研修受講要領

・・・原則として保健師、看護師、准看護師向けのようです。